理事長所信


一般社団法人飛騨古川青年会議所

第49代理事長 廣田 真也

 

 

【はじめに】

 1972年、故郷の更なる発展を願う青年が同志を集い、英知と勇気と情熱を発する基盤を築きました。「明るい豊かな社会」を築く為、数え切れないほどの事業を生み出してきた場所とは紛れもなく飛騨古川青年会議所であり、ここを巣立っていった青年たちは社会から必要とされ責任ある立場を託され活躍しています。私たちも、「明るい豊かな社会」を築く為に飛騨古川青年会議所という学び舎で、諸先輩方のように社会から必要とされる相応しい姿を目指します。その為には己の自己改革、資質向上を常に図り続けたいと考えます。

 私たちが活動するこのまちは、設立時から時代とともに発展してきました。それに伴い、「明るい豊かな社会」の形も変化しています。より良い「明るい豊かな社会」を築く為には、我々も変化する必要があると考えます。飛騨古川青年会議所がまちから重要視され必要とされる存在であり続ける為に、柔軟性を開発していきましょう。

 我々が青年会議所の目的を果たす為には先ず、自分が置かれている地域や家庭や会社のコミュニティという足元を固める必要があります。地域の未来を描く前に自分の会社の将来は描けているのでしょうか。青少年育成を掲げる前に一番身近にいる子どもにしっかり接する事が出来ているのでしょうか。人は目標に向かい無我夢中で熱くなりすぎると全てを失う危険性があります。一番身近なところを軽視していては、発する言葉に力は宿らず、支えてくれる家族や友人も付いてきてくれません。支えてくれる身の周りの人や会社を先ずは強固なものにし、そこから「明るい豊かな社会」を築く活動を共にしましょう。

 

【触れ合いの必要性】

 インターネット等、SNSの普及により我々の生活の利便性は高まってきています。その為、コミュニケーションの仕方も多様化し、簡単に自分の意見が発信でき、簡単に他人の事を知ることが出来ます。様々な事を簡単に伝えられる反面、伝えるべき想いが薄くなっているように感じます。例えば、感謝の気持ちを伝えることは文章でも可能ですが、実際に会い、顔を合わせて感謝を伝えることで文章以上に想いは伝わるのではないでしょうか。実際に会いに行くという行為に、人としての思いやりや礼儀が生まれるのではないでしょうか。もしかすると一つのコミュニティの中でメールやSNSなど相手の連絡先を把握していれば足を運ばずにそういった事が出来てしまうのかもしれません。しかし、あえてこの様な方法がこれからの時代には必要なのではないでしょうか。コミュニケーションが多様化したこの時代に生きる子どもたちにこそ、実際に人と触れ合いそこに生まれる思いや礼儀の大切さを伝えなくてはいけません。

 

【高齢化社会への取組】

 私たちが生きるこの国日本は、昔戦争という今の若い世代には感じた事のない悲劇を経験しました。その後、焼け野原になった日本を世界でも豊かな国に立て直し、私たちに地域の発展、国の発展、世界の発展を考えさせてくれる場を与えてくれたのが、今を生きる高齢者の方々です。

 近年、日本は高齢化が進みそれにより様々な社会問題が起きています。年金問題をはじめ、痛ましい交通事故など、実際に人の命に係わる大きな問題も発生しています。これからを生きる我々と高齢者の方々が共に生きるこの世界で求められていることは何なのでしょうか。これまで支えてくれた高齢者の方々に我々が出来ることは何なのでしょうか。戦後、今を生きる高齢者の方々は我々が住みやすい環境を築いて下さいました。では、我々はどうなのでしょう。今を生きる高齢者の方々に住みやすい環境を築くことが出来ているのでしょうか。今あるこの環境を当たり前に感じ、この環境に対しての感謝を忘れているように私は感じます。今を生きる高齢者への感謝を持ち、高齢者の住みやすい環境を築く必要があります。

 

【繋げる活力】

 飛騨古川青年会議所に入会した理由は人それぞれだと思います。私が入会した理由は父がOBであり、その時活動を共にした先輩たちから勧められたのがきっかけで、父がどの様な所で活動していたのかという好奇心と、人とのつながりが増え先の人生に何かとプラスになるのではという理由でした。入会することによりJCの三信条にある修練、奉仕、友情、この3つの柱に沿った効果を得ることが出来るのはもちろんの事、人との価値観の違いを学ぶ事が出来ます。そういった学びが私や周りのメンバーの成長の要因になっているのだと考えます。社会に必要とされる立場にならなければいけない私たちは、様々な人達と接し物事を共にしなければいけません。その中で飛騨古川青年会議所は、様々な価値観を持った人間が在籍し、その中で自分だけの価値観で物事を判断し行動していては、誰も賛同しない、誰も付いてこない事を感じさせてくれる貴重な学び舎だと考えます。

 今、飛騨古川青年会議所は地域にどれくらい知られているのでしょうか、どれくらい必要とされているのでしょうか。明るい豊かな社会の実現に向けて活動するうえで、知名度を上げる必要はないのかもしれません。しかし共に活動する仲間が少数では、まちに活力を生み出せる沢山の知恵に気付けないかもしれません、目標を打ち出し計画する中で精度を高める議論は多くあるに越したことは無いと考えます。志同じくするものを募るには地域に先ず知られることは必然であり、志同じくするものが力を結集し地域の課題解決に取り組めば自ずと飛騨古川青年会議所の必要性が高まります。

 

【過ごし易い生活へ】

 本会である公益社団法人日本青年会議所は、2019年度に引き続き2020年度は全ての事業と運動にSDGsを紐付けして力強く推進すると発信しております。17の目標のうち、今身近に感じる問題にジェンダー平等があげられます。日本の少子化は結婚に対する意識、出産に対する意識、若い世代などの所得の伸び悩み、依然として厳しい女性の就労継続、子育て世代の男性の長時間労働などが原因とされています。この様な問題を聞くと行政が何かしてくれるだろうと受動的に考えがちですが、世代が該当する私たちが自分の事のように考えなければいけません。その為にも日本青年会議所が取り組んでいる「多子社会の実現」というテーマについて考える必要があります。この国この地域が成長していく為に必要になる子どもを生み育ててくれる女性が様々な局面で選択肢が持てる環境の構築が今よりもっと必要になります。私たちは飛騨古川青年会議所として、この地域に対して取り組んでいく必要があります。

 

【他団体との協働】

 現在、飛騨市には今まで受け継がれてきた伝統文化を維持し盛り上げようと活動する団体や、自己の資質向上をどれだけでも図ろうと活動する団体が多数存在しております。様々な志を掲げた団体が近くに存在するにも関わらず、協働し連携する機会が少ないのが飛騨古川青年会議所の現状です。飛騨古川青年会議所が中長期ビジョンで打ち立てたワクワクひだ宣言にあります、「愛する故郷に夢と希望を与える魅力ある団体」になるには、各団体と協働し、地域にある多くの課題解決に取り組むことが必要です。各団体と協働する事で新たな同志の出会い、様々な知識の発掘、時代に沿った組織になっていく必要があると考えます。

 

【結び】

 飛騨古川青年会議所で経験を重ねた人の背中は、惹かれるものを感じます。それはたくさんの失敗を経験しそれを糧に成功に結び付けてきた結果、豊富な知識と度胸が身に付き、それが魅力として発揮しているからだと思います。入会し始めて先輩に教えて頂いた言葉に「成功の反対は何ですか。失敗ではありません、何もしない事。失敗は成功への一番の近道」という言葉があります。自分が思い描いた計画を成功に導く為に、とにかく皆を巻き込んで行動することが必要です。皆と行動し失敗しても皆がその経験を糧に次につなげられます。この飛騨古川青年会議所という人の底知れぬ可能性を引き出してくれる学び舎に入ったのだから、皆に魅力ある人間になってほしいと心から願います。